塩化カルプロニウム(カロヤン)の副作用と育毛効果まとめ

塩化カルプロニウムは、発毛促進成分として厚生労働省の認可を受けている医薬品です。薄毛からハゲに進行している人や、AGA(男性脱毛症)による脱毛が気になっている人は、育毛剤に含まれている成分として耳にしたことがあるかもしれません。ここでは、塩化カルプロニウムの気になる副作用と発毛効果について解説します。

塩化カルプロニウムの基本情報

塩化カルプロニウムは、もともと慢性胃腸炎や弛緩性便秘症などの胃腸薬として開発された成分です。それがなぜ、発毛促進成分として使われるようになったのでしょうか?また、塩化カルプロニウムが配合された育毛剤を入手する方法についても紹介します。

塩化カルプロニウムが育毛剤になった理由

塩化カルプロニウムには、自律神経の一つである副交感神経を刺激する作用があります。そして自律神経のバランスを整えることによって、消化器系の疾患を治療する薬として使用されています。

主に、治りの悪い慢性胃炎や弛緩性便秘に対して、経口薬として病院で処方されています。さらにもう一つの働きとして、血管を拡張して血液の循環を良くするという作用があります。

これにより頭皮の毛細血管が拡張されて血行が改善するので、髪の毛に必要な栄養が毛乳頭細胞に届きやすくなります。これが、塩化カルプロニウムが発毛促進成分として厚生労働省に認可されている理由です。

塩化カルプロニウム配合の育毛剤は、市販の育毛剤または医師の処方で

皮膚科やクリニックでは、AGAの治療薬であるプロペシアという内服薬と併せて、塩化カルプロニウムが配合された育毛剤を外用薬として処方することがあります。また、円形脱毛症の治療や頭皮の乾性脂漏、壮年性脱毛などの治療に用いられることもあります。

また、塩化カルプロニウムを配合した育毛剤は、一般のドラッグストアなどでも手に入れることができます。ただし薬事法により、病院で処方されるものよりも塩化カルプロニウムの量が少ないことを認識しておきましょう。

塩化カルプロニウムの副作用

塩化カルプロニウムの副作用については、厚生労働省の「医薬品のリスクに関する評価」に記載されており、特徴的な症状が現れる可能性があることが分かっています。

副作用1. 局所的な痛みや刺激、発汗

塩化カルプロニウムを頭皮に使用した場合、血管を拡張する作用によって、頭皮に局所的な痛みや刺激感、発汗などの副作用が起きる可能性があります。

副作用2. 頭皮のかゆみやかぶれなどの炎症

塩化カルプロニウムを使用して頭皮が赤くなった場合、「これは血行が良くなっている証拠だから、効き目が出ているんだ」と思うのは間違いです。頭皮は身体の他の部分に比べて分厚いため、血管が透けて見えることはありません。

頭皮が赤くなるのは、塩化カルプロニウムによる刺激で頭皮が炎症する赤斑という症状の可能性があります。かゆみやかぶれが生じることもあります。

副作用3. 誤使用による発汗や寒気、嘔吐

塩化カルプロニウムを使用する回数や量が、指定されている限度量よりも多い場合、血管の拡張作用が過剰に働き、重篤な副作用が起こる可能性があります。身体全体の発汗とそれに伴う悪寒や震え、吐き気などの症状が出た場合は、かなり重い状態です。使用量を必ず守るよう気をつけましょう。

このような副作用が表れた際は、すぐに水やぬるま湯で成分を洗い流して、いったん使用を中止しましょう。痛みや刺激が続いて炎症が悪化した場合は、必ず皮膚科を受診して医師の診断を仰ぐことをおすすめします。

塩化カルプロニウムの使用を控えたほうが良いケース

塩化カルプロニウムの副作用には、上記のようなものがあるため、以下のようなタイプや症状のある人は使用を控えましょう。

  • 敏感肌
  • アレルギー体質またはアトピー疾患がある
  • 頭皮に傷や湿疹、かぶれなどの症状がある
  • 高齢者
  • 未成年
  • 重度の心疾患がある、または心疾患の治療薬の投与中
  • 病中、または何らかの病気や怪我の治療で薬を服用している

塩化カルプロニウムの発毛促進効果

塩化カルプロニウム自体に発毛作用があるわけではありません。頭皮の血行を改善することで髪の毛をつくる毛乳頭細胞に栄養を届きやすくし、発毛剤に含まれる他の成分の浸透率を高めて発毛作用を促すというのが、塩化カルプロニウムの発毛促進効果です。

そのため塩化カルプロニウムは、運動不足やストレス、加齢などで頭皮の血行が悪くなっている脱毛症状を改善する効果が期待できます。

塩化カルプロニウムを配合した「カロヤン」

カロヤンは、第一三共ヘルスケアが昭和48年に発売した育毛剤です。その後カロヤンシリーズとして、様々な脱毛タイプに対応して商品を展開しています。そのほとんどが、塩化カルプロニウムを1%配合しています。

なかでも「NFカロヤンガッシュ」は、塩化カルプロニウム含有量が2%と、他の発毛剤よりも多く配合されています。この他、カシュウチンキやチクセツニンジンチンキなどの発毛促進成分を併せて配合することで、発毛効果を得られるよう製造されています。

現在、塩化カルプロニウムを含む育毛剤は頭皮に塗るタイプのみで、内服薬やサプリメントなどは販売・処方されていません。

医薬品である塩化カルプロニウムは、頭皮の毛細血管を拡張することにより発毛を促します。ただし、副作用が起こる可能性もある成分なので、使い方には十分な注意が必要です。自分の脱毛症状に合うかどうか、しっかりと見極めてから使いましょう。

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