育毛剤を使うと胃の不快感が起こるって本当?

薄毛治療で育毛剤を使うと、胃に不快感が起こるって聞いたことがありますか?これには実は、少し誤解があります。間違った認識を改めて、正しく理解しましょう。

育毛剤を使うと胃の不快感が起こる?

育毛剤とは、その名の通り、すでに生えている髪の毛を育てるものです。頭皮に直接塗って使うもので、厚生労働省によって有効成分がある程度入っていることが認められた医薬部外品に分類されます。

実は、この育毛剤で胃の不快感が起きることはありません。胃の不快感が起きるのは、飲むタイプの発毛剤です。育毛剤と発毛剤を混同して誤解をしている人は、育毛剤と発毛剤の違いをはっきりと区別できていないのかもしれません。

発毛剤とは、その名の通り、髪がないところに発毛させるものです。頭皮に直接塗って使うものと、内服薬タイプがあり、有効成分が多く入っている医薬品に分類されます。

内服薬タイプの発毛剤は、どうして胃の不快感が起きるの?

では、内服薬タイプの発毛剤のどんな成分が、どんな作用により胃の不快感をもたらすのでしょうか?成分ごとに詳しく見ていきましょう。

成分1. ミノキシジル

ミノキシジルは塗るタイプの発毛剤にも使われていますが、内服薬タイプであるミノキシジルタブレット、略してミノタブにおいて、胃の不快感が報告されています。それは、ミノキシジルの働きを考えるとわかります。ミノキシジルは元々、薄毛治療のためにできた成分ではなく、血圧降下剤として作られた成分です。

血管を拡張する作用があるため、血流を良くして血圧を下げます。この血流を良くする働きに着目して、発毛剤にも使われるようになりました。しかし血圧を下げる作用はそのままなので、使用すると全身の血圧が下がります。

もちろんミノタブにおいては、胃も例外なく影響を受けます。血圧が下がると胃に十分に血液が巡らなくなるため、胃の働きが悪くなることがあります。そうなると消化不良が起き、胃の不快感が起きることがあります。

成分2. フィナステリド

フィナステリドは、薄毛の原因とされる男性ホルモンの働きを抑制して発毛を促す成分で、内服薬タイプの発毛剤であるプロペシアやプロスカーに含まれています。必ず胃を通して体内に取り込まれるため、人によっては刺激が強く、胃の粘膜が攻撃されて炎症が起きてしまいます。

時には胃の筋肉がけいれんして、胃がずきずきと痛むことがあります。さらに、胃がもたれる感覚や胸やけ、吐き気が起き、食べ物を飲み込むのもつらいような胃の不快感が起きます。

内服薬タイプの発毛剤で胃の不快感が起きた時の対処法

内服薬タイプの発毛剤を使用して胃の不快感が起きてしまった時は、どのように対処したらいいのでしょうか?

胃薬で抑えるのは止めよう

内服薬タイプの発毛剤の使用を続けながら、粘膜修復剤や消化剤といった胃薬で胃の不快感を抑えようとする人もいますが、それは止めましょう。胃の不快感の根本原因である発毛剤の成分を取り除かなければ、胃の負担はますます高くなります。

そのような状態を放置しておくと、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎など、もっと深刻な胃の病気を引き起こすことも考えられます。

根本原因を取り除こう

胃の不快感が起きた原因が内服薬タイプの発毛剤ということならば、まずはその発毛剤の使用を中止しましょう。症状が軽度の場合は、それで血流が戻って胃の働きが正常に戻ったり、胃粘液が修復されて不快感が治まったりすることがあります。

胃の不快感が強い場合は病院へ

胃の不快感が長引いたり、症状が強くて飲食もままならなかったりする状態なら、病院を受診しましょう。すでに深刻な胃の病気になっていることも考えられます。しっかり医師に診てもらい、指示に従って治しましょう。

内服薬タイプの発毛剤は他にもたくさんの副作用が

内服薬タイプの発毛剤は、胃の不快感の他にもたくさんの副作用が報告されています。どんな副作用が現れる可能性があるのか、確認していきましょう。

かゆみ

ミノタブを使用すると、血流が良くなってかゆみが生じる可能性があります。また、アレルギー反応により炎症が起き、かゆくなることもあります。

頭痛やめまい

ミノタブにより血圧が下がると、意図していたのとは逆に、身体のいたる所で血行不良が起き、頭痛やめまいといった副作用が生じます。

動悸や息切れ

ミノタブは動脈のみ血管を拡張させます。静脈では血管の拡張は起こらないので、血液が心臓に勢いよく流れ込み、心臓に負担がかかって動悸が起きます。また、心臓に負担がかかると、血液を送り出すポンプの力が弱まります。

酸素は血液を通して全身に運ばれるので、血液の流れが悪くなると全身で酸素不足が起こります。すると、不足している酸素を肺から取り入れようとするため、息切れが起きてしまいます。

むくみ

ミノキシジルで一時的に血行が良くなると、血液濃度が薄まります。そうすると私たちの身体は、水分を血管から細胞間に出し、血液の濃度を回復させようとします。この細胞間に漏れた水分が、むくみを生じさせます。

勃起不全

フィナステリドは男性ホルモンの働きを抑えるので、その結果、勃起不全など男性機能の低下が見られるようになります。

初期脱毛

フィナステリドは、ヘアサイクルを速めます。これにより、元々あった髪の毛が抜け毛と発毛をくり返しながら少しずつ太くなっていきますが、最初は細い髪の毛が抜け落ちます。これを初期脱毛と言います。稀に髪の毛が抜けたままになってしまうこともあるので、注意が必要です。

胃の不快感を引き起こすのは、育毛剤ではなく、内服薬タイプの発毛剤です。これには他にもたくさんの副作用があるため、素人が自分で扱うのはリスクが大きすぎます。育毛剤と発毛剤の違いをしっかり理解して、薄毛ケアはまず育毛剤から始めることをおすすめします。

ページの先頭へ戻る